ピコ秒レーザー

Pico Second Laserとは

1兆分の5秒の一瞬にエネルギーを放出する特殊なレーザーのことです。ピコレーザーとも呼びます。

ピコ秒レーザーの主な作用

光音響衝撃波による組織の破壊。
従来のレーザーよりも微細な粒子に粉砕されます。
したがって、浅い色素は痂皮（かさぶた）ができ、1週間前後で脱落します。
一方、深い色素は2,3ヶ月かけて徐々に吸収されますので、最終結果までに時間がかかります。

ピコ秒レーザーの機種

当院採用機種

初期　ピコシュア

現在　エンライトンSR（キュテラ社）

エンライトンSRの特徴

形成外科だけでなく、皮膚科での実績も多い。
浅在性色素病変から真皮内色素、毛穴や小じわまで幅広い応用が可能。
起動が早く、お待たせしない。

ピコ秒レーザーの治療対象

自由診療

シミ
毛穴
ニキビ跡

保険診療

太田母斑

異所性蒙古斑

外傷性色素沈着症

鉛筆の芯が皮膚に入った状態

擦過傷でキズに入った微細な泥粒などで黒くなった状態

ピコ秒レーザーの治療費用

ピコレーザー
しみ・小じわ・肌の若返り
タトゥー除去
機種　Enlighten SR

照射範囲	料金
自由診療
ピコスポット大きなシミ
麻酔代	＋2,200円
1×1 ㎝	16,500円
1.5×1.5 ㎝	33,000円
2×2 ㎝	44,000円
3×3 ㎝	79,200円
4ｘ4 ㎝	105,600円
5ｘ5 ㎝	137,500円
ピコスポット小さなシミ
麻酔代	＋2,200円
３ﾐﾘ大10個	16,500円
3ﾐﾘ大20個	33,000円
3ﾐﾘ大30個	49,500円
3ﾐﾘ大40個	66,000円
3ﾐﾘ大50個	82,500円
ピコトーニング
麻酔代	＋2,200円
両頬 5x5cmx2	11,000円
両頬 10x10cmx2	22,000円
全顔両頬＋口周囲＋両下顎＋前額＋鼻	88,000円
ピコフラクショナル２Hz
麻酔代	2,200円
両頬 5x5cmx2	17,600円
両頬 10x10cmx2	29,700円
全顔両頬＋口周囲＋両下顎＋前額＋鼻	118,800円
ピコトーニング＋ピコフラクショナル
麻酔代	＋2,200円
ピコトーニング＋ピコジェネシス	上記組み合わせの合計金額
両頬 5x5cmx2	28,600円
両頬 10x10cmx2	51,700円
タトゥー（刺青）除去
麻酔代	＋2,200円
線（2.5mm幅換算）・面
4cm・1x1ｾﾝﾁ以下	16,500円（最低料金）
16cm・2x2ｾﾝﾁ	56,320円
36cm・3x3ｾﾝﾁ	95,040円
64cm・4x4ｾﾝﾁ	111,320円
100cm・5x5ｾﾝﾁ	132,000円
保険診療 (3割負担の場合)
太田母斑・異所性蒙古斑・外傷性色素沈着症
4平方ｃｍ未満	6,000円
4平方cm～16平方cm	7,110円
16平方cm～64平方cm	8,700円
64平方cm以上	11,850円
※注意：当院のレーザーは扁平母斑には適応がありません。

★ピコレーザーの詳細へ

寺田院長の学会発表

1回照射後の炎症後色素沈着（ぶり返し）の有無から検討したピコ秒レーザーの有効性は、５３．７９％でした。ぶり返し（炎症後色素沈着）はピコ秒レーザーでも生じる場合があります。炎症後色素沈着があまり生じない場合もあります。
現在、３ヶ月待ってから、2回目照射すると、かなり改善することがわかっています。
注）当時使用したピコ秒レーザーはピコシュア（サイノシュア社）であり、現在はエンライトンSR（キュテラ社）を使用しています。

ピコレーザーの治療手順

初診：診断と治療計画

来院前のご準備

シミ相談の日時をお電話か、ネットからご予約します。
診察時にお化粧を落としますので、お化粧道具をカバンに入れてください。

初診当日

パウダールームでお化粧を落とします
院長のシミ相談⇒写真とアンテラ３Dでシミの現状を記録解析します。
シミの種類を診断＆治療法のコンビネーションをご提案
ご質問とお答え
治療計画をご承諾頂く場合は、承諾書にサインしていいただきます。
パウダールームでお化粧
受付で処置日時をご予約、会計（2,200円）
帰宅

再診：レーザー照射日

来院前のご準備

レーザー照射の予定時刻の1時間前になりましたら、
ご自宅でお化粧する前に、麻酔テープを貼ります
もしくは、出先でお化粧していたら、一旦お化粧は落としてから、麻酔テープを貼ります。
麻酔テープを10等分に切って希望する部位に貼付します。
テープを貼付したら、日焼け止めのみ塗布しておでかけください。

レーザー照射

照射時間の10分前にご来院、受付
パウダールームで洗顔
レーザー室にご案内
照射部位の確認
ピコ秒レーザー照射
5分間冷却
軟膏塗布
パウダールームでお化粧
お会計（下記参照ください）
帰宅

ご自宅での処置

シミの状態

翌日からこげ茶色のかさぶた（痂皮）が多数できます。

お化粧

お化粧は可能です。お化粧を落とす時にこすらないようにご注意ください。
お化粧はミネラルファンデなどクレンジングしなくても、お湯で洗い流せるタイプがお勧めです。

かさぶたの脱落

1週間前後でかさぶたは自然に落ちたり、テープに付着して脱落してきます。
テープに付着してこないかさぶたはそのままそっとしておいてください。

再診：2週間後

レーザー照射後の診察をお受けください。
かさぶたやシミの状態をアンテラ３Dでチェックします。
美白クリーム（ハイドロキノン1.9％もしくは4％）をご購入いただき、塗布を開始します。
マサージピールやエレクトロポレーションによるアフタケアをご提案します。

再診：マッサージピール

皮膚のターンオーバーを整えて、毛穴や小じわの改善、メラニンの代謝促進を図ります。

再診：エレクトロポレーション

電気を流して、美白成分や保湿成分を皮膚に導入します。

再診：フォローアップ

アンテラ３Dで改善したお肌の状態を評価します。

リスク＆対策・対応

痛み

無麻酔だと	そのまま照射すると、ちくちくと鋭い痛みを感じます。
対策	麻酔クリーム（30分前塗布）や麻酔テープ（1,2時間前貼付）で、あらかじめ準備します。
問題点	表面麻酔を行っても多少痛みを感じる場合があります。

かさぶた(痂皮)

かさぶた	黒褐色のかさぶたが付着します。
茶色テープ	カバーしている場合は、テープから透けて見えます。テープを剥がす際に一緒に取れてきます。
軟膏	塗布している場合は、洗顔時に徐々に落ちてきます。
経過	皮ふのターンオーバーが早い方は4,5日で痂皮が落ちてきます。ターンオーバーが遅い方は1週間から2週間かかります。

赤み

痂皮脱落後	かさぶたが落ちたあと、赤みが残る場合があります。
経過	赤みは炎症によるものですので、徐々にうす茶色になってきます。炎症後色素沈着と呼びます。

炎症後色素沈着

薄い茶色	レーザー照射後の炎症によって発生する色素沈着です。
痂皮	赤みがあると、発生しやすい印象がありますが、赤くなくても、徐々に発生する場合もあります。発生しない場合もあります。
原因	お肌の抗酸化力の弱い、強いで、炎症後色素沈着の程度が決まっているのではないかと推測しています。
対応	TAホワイトクリーム、もしくは、ハイドロキノンクリームを塗布。亜鉛、ビタミンC、トランサミン内服、UVケア、グルタチオンやビタミンCの点滴
経過	2,3ヶ月かけて、徐々に薄くなってきます。

残った色素斑

深い色素	レーザー照射後3ヶ月経ても、消えない色素斑は、深い層に分布するメラニンです。
対応	再度レーザー照射を行います。