シミ(メラニン色素の刺青)
アンテラ3Dでシミの分布や施術前後の違いが理解しやすくなりました。
♬しみは色素斑の総称です。詳しく中身を分析すると、そばかす(雀卵斑)、炎症後色素沈着、日光性色素斑(老人性色素斑)、肝斑、真皮メラノサイトーシスと5種類あります。
♬このうち、どれか一つが発生しているわけではなくて、お互いに重なり合って発生しているので、治療方法がややこしくなっています。
♬これまでの経過を問診し、お肌の状態を観察し、アンテラ3Dによる解析を行った上で、治療法の組み合わせや順番をご提案します。
♬2,3か月施術を行い、アンテラ3Dで効果を判定します。効果があれば、同じ治療を継続します。効果がなければ、異なる治療法への修正を行う手順になります。
♬しみの治療で難しい点は、個人差が大きいことです。ある人には1回の治療で、すごく効果があった方法でも、ほかの人には全く効果がなく、いろいろ組み合わせてもなかなか効果が出てこない場合があります。この不確定要素は、1)しみのメラニン色素が分布する深さや厚み、2)個人の抗酸化力の違いによるのではないかと推測しています。
♬ターゲットとなるメラニン色素は表皮深層から真皮層に分布していますので、エステで行っている擦るような施術では落ちません。専門的な知識と機器が必要です。是非、ご相談ください。
シミの治療結果ー5種類のシミー
♪しみの治療は個人差が大きく、なかなか予測できません。1回のレーザー照射でしみが薄くなる方もいらっしゃいますが、むしろ、なかなか薄くならない場合の方が多いです。その中でも、徐々に薄くなって効果が実感できる場合と、いつまでも薄くならない非常に難しい場合もあります。アンテラ3Dで2,3か月ごとに効果が出ているかどうか、確かめながら、美容施術をご提供しております。
♪当院でしみの治療を行った103名の患者様の結果を調査しました。改善した方は79%でした。1年から2年通院されている方が多いです。

シミの治療価格
初診料 | 2,200円 (予約料、診察料、検査料) |
---|---|
再診料 | 1,100円 (予約料、診察料、検査料) |
諸経費 | 土曜のみ予約料は200円プラス |
当日キャンセル料 | 2,200円かかります。 前日までにご連絡ください。前日がお休みの場合は前々日までにご連絡お願いします。 |
外用 | リバースセラム 11,000円 7つの美白成分を含有 (ルミキシルの取り扱いを中止しました) エンビロン化粧品⇒エンビロン |
内服(サプリは消費税8%) | 亜鉛10mg 90錠 2,089円 1日3回1カプセルずつ 1日2回2カプセルずつ MSSビタミンC1g配合総合サプリ 30包3,300円 ヘリオケア 30錠5,500円 ゴルフなどスポーツされる方へ 飲む日焼け止め 90%吸収リポカプセルビタミンC1g 30包7,920円 |
美容点滴(1回毎) | 下記に点滴技術料1,100円が加算されます。 ビタミンC12.5g初回体験 3,300円 ビタミンC12.5g 美容施術と同時点滴 3,300円 ビタミンC12.5g 通常 5,500円 グルタチオン600mg 2,750円 グルタチオン1200㎎ 4,400円 |
美顔施術(1回毎) | エレクトロポレーション カウンセリング 初回のみ 1,100円 ショートコース 20分 8,800円 ロング コース 40分 11,000円 ベース美容液の主成分 スクワラン、アラントイン、アミノ酸 アクション美容液の主成分 コエンザイムQ10 ビタミンB12 αアルブチン ビタミンA誘導体 |
光治療(1回毎) | インテンスパルスライト(ノーリス) 1.少範囲(1発4x1cmの領域) +1発2,200円 +2発3,300円 +3発4,400円 +4発5,500円 2.広範囲 +20発(両頬など)11,000円 +24発(両頬+鼻)13,200円 +40発(おでこ以外)19,800円 +60発(全顔)27,500円 3.まぶた処置料(医師技術料,点眼麻酔代) 両側3,300円、片側2,200円 流れ 点眼麻酔⇒金属コンタクト装着⇒照射 |
レーザー(1回毎) | ピコ秒レーザー(2022年2月機種変更) 料金 1.大きいシミ 1cm以上 1x1cm(1平方センチ) 11,000円 最低料金 2x2cm(4平方センチ) 33,000円 3x3cm(9平方センチ) 44,000円 4x4cm(16平方センチ) 55,000円 2.小さいシミ 2mm大で換算 20個相当 11,000円 最低料金 40個相当 22,000円 60個相当 33,000円 80個相当 44,000円 100個相当 55,000円 3.まぶた処置料(医師技術料、点眼麻酔代) 両側3,300円、片側2,200円 流れ 点眼麻酔⇒金属コンタクト装着⇒照射 |
シミの種類とメラニン色素の分布
シミは5種類 |
当院で治療された103名の患者様を分析したところ、単独発生より異なるタイプが混じっている場合が多いことがわかりました。 内服、外用、注射、光、レーザー治療法を組み合わせることが大切です。 |
---|---|
個性豊かなシミ | シミは同じように見えても、メラニン色素の深さや厚みが個人個人で全く異なります。同じ人でも、部位や形によって深さが異なる場合もあり、均一に薄くすることはなかなか難しいものです。 一見、同じように見える”そばかす”でも、表皮層の浅めに分布している方もいれば、表皮が分厚くなり表皮層の深めに分布している方もいらっしゃいます。同じように光治療を行っても、脱落しやすい場合とあまり変わらない場合があり、治療効果が異なってくるわけです。 同様のことは”日光性色素斑”でも言えます。”日光性色素斑”でも、レーザーではなくて、光治療でも脱落する場合もあります。 |
要点 |
![]() 光治療(インテンスパルスライト)は表皮層の浅めまで、Qスイッチレーザーやピコレーザーは表皮層の深めから真皮まで届きます。 この照射する光やレーザーの到達深度と、表皮や真皮に分布するメラニン色素の深さや厚みの具合で、治療成績が左右されます。 |
治療指針 | 1.浅いメラニンや拡張した毛細血管を光治療で治療して、浅い層をきれいにする。 2.残った深い層のメラニンをレーザーで飛ばす。
![]() |
その他 | ピーリングやトレチノイン塗布は皮膚のターンオーバーを早くするので、メラニンが浅くなってくると推測され、有効な方法です。エンビロン化粧品もビタミンAが含まれており、ターンオーバーを改善します。 |
シミの治療法
作用:スーパーオキシドジスムターゼ(SOD) の活性化、ジンクフィンガーの活性化
亜鉛は体内の様々な酵素タンパク質の活性中心です。亜鉛は牡蠣、牛肉、チーズ、ナッツ、豆腐などに含まれていますので、普段から食材に注意しましょう。亜鉛のサプリメントで補充しないと、なかなか体内の亜鉛濃度が上がりません。
亜鉛のサプリメントをお勧めしています。
作用:メラニン生成抑制・抗酸化作用
抗酸化作用があります。腸管での亜鉛の吸収を助けます。
内服や点滴でご提供しています。
作用:メラニン生成抑制
7種類の有効成分が含まれており、炎症後色素沈着や肝斑に有効性が認められています。
作用:皮膚ターンオーバー促進
ビタミンA含有化粧品。徐々に濃度を上げて、ビタミンAに慣らしていきます。
毛穴の開きや小じわが徐々に良くなってきます。
作用:メラニン生成抑制
トラネキサム酸は腫れを抑える作用があるため、風邪でのどが痛いときなどにも内服しますが、メラニン産生を抑制する作用もあります。特に肝斑や炎症後色素沈着に適応があります。
現在、肝斑がひどい場合に、皮内注射のみでご提供しています。
作用:導入する成分によって異なります。
お肌に電流を流すと、細胞膜に数分間通路が発生し、皮膚の細胞に必要な成分を浸透させることができます。当院でご提供している成分は、トラネキサム酸、ビタミンC、グリシルグリシン、AHPです。
リスク・副反応&対策・対応
1 | 部位によってピリピリと刺激を感じることがある。対応:電流を弱くする |
---|---|
2 | 赤くなる。成分に対する一時的な接触性皮膚炎の可能性がありますが、当院では発生していません。対応:使用を中止する。ステロイド軟膏を塗布する。 |
3 | 思ったほど効果が出ない。理由:個人差が大きい施術です。茶色のメラニンが薄くなるためには時間がかかります。対応:3回施術を行い、アンテラ3Dで解析し、少しでも効果があれば、継続。効果が認められなければ、施術方法を変更します。 |
機序:メラニンとヘモグロビンに吸収されやすい波長帯の強い光を照射
初回は、小さいゴマ粒大のカサブタで生じます。痂皮が脱落すると、薄くなります。多少ぶり返す場合があります。痂皮ができなくても薄くなっている場合もあれば、あまり変化していない場合もあります。アンテラ3Dで確認しています。
メラニン色素の分布深度や厚みによってはあまり変化を生じない場合もあります。
機序:光衝撃波で粒子を破壊
照射部位にカサブタができます。反応は3通りあります。1.痂皮が脱落して、明らかに薄くなる場合、2.少しだけ薄くなる場合、3.赤くなり、ぶり返しが生じる場合。
メラニン色素の分布深度や厚みによってはあまり変化を生じない場合もあります。
小中学生頃から出現する色素斑。生まれつき(遺伝的に)表皮内メラノサイトに異常があり、7,8歳以降にメラニンを産生して、細かい色素斑が両頬から鼻にかけて広がる現象。メラニン色素の分布は表皮層だが、すごく浅い場合から、ちょっと深い場合までいろいろ。このメラニン色素の分布や厚みが治療成績を左右します。鼻にも細かいシミがある場合は、そばかす(雀卵斑)です。


実際の写真とアンテラ3Dのメラニン画像
治療
光治療 | 光治療(フォトフェイシャル)が一般的。 1回の照射で、細かい痂疲ができて、1,2週間で脱落し、薄くなります。 完全に消失するかどうかは、メラニンの深さによります。 浅ければ、ほぼ消えますが、深いと消えないので、 |
---|---|
ピコ秒レーザー | 光治療で脱落しない、薄く残った部分はレーザー照射で |
ホームケア | ホームケアとしてリバースセラムやエンビロン化粧品を |
リスク・副反応&対応・対策 | 肝斑を合併している方は、一部濃くなることがあります。 このため、施術前にアンテラ3Dによる評価は欠かせません。 口唇周囲が濃くなっている方は、目尻に明らかな肝斑がなくても、 万が一、一部が濃くなった場合は、 |
長引いたにきび、やけど、すり傷の傷跡、レーザー照射してしみが取れた赤みに発生する炎症刺激によるメラニン産生過剰。2,3ヶ月経過すると、徐々に消えてくる。
炎症後色素沈着の予防には、早く炎症を引かせる工夫(たとえば、レーザー照射後に冷やすことなど)が必要。
また、肌の抗酸化力をアップすることも有用ですので、亜鉛やビタミンCの内服、グルタチオンの点滴もお勧めです。


実際の写真とアンテラ3Dのメラニン画像 炎症後色素沈着と老人性色素斑の混在
治療
内服 | 亜鉛 ビタミンC |
---|---|
外用 | リバースセラム |
注射 | トラネキサム酸局所注射 ビタミンC12.5g点滴 グルタチオン600mg~1200㎎点滴 |
美顔施術 | エレクトロポレーション アルブチンの導入 |
紫外線で表皮基底層が障害され、表皮突起が分厚く深くなると同時に、メラノサイトのメラニン産生が過剰となった状態が日光性色素斑(日光黒子、老人性色素斑=老斑と略す言い方もあります)です。きっかけは、にきびなど何らかの刺激から炎症後色素沈着が発生したところに、紫外線の慢性的長期暴露がきっかけとなると考えられます。発生から数年と時間が経につれて、大きく円形に広がるのが特徴です。
メラニンが多い脂漏性角化症と合併することが多いことから、脂漏性角化症が表皮表面の異常、日光性色素斑が表皮裏面の異常ではないかと、推測しています。
レーザーで1回で消える方もいらっしゃいますが、たいがい、炎症後色素沈着が生じて、ぶり返し、3,4ヶ月後に再照射が必要なることが多いです。2,3回照射すると、完全に消えてくる方もいらっしゃいます。
レーザーの他に、光治療も有効である場合がありますので、大きい日光性色素斑はコスト面から最初に光治療を2,3回行うことをお勧めしています。


実際の写真とアンテラ3Dのメラニン画像
治療
ピコ秒レーザー | アレキサンドライト755nmで550ピコ秒光ります。 Qスイッチレーザーの100分の1の速さです。 衝撃波でメラニンが粉々になります。 熱の発生が少ないので、ぶり返しが少ないと予想していましたが、ぶり返す方がいらっしゃいます。 2回照射する方が多くなっています。 |
---|---|
光治療 | メラニンの分布深度が浅ければ、光治療でもかさぶたができ、薄くなってきます。 深いメラニンは取れませんので、最終的にピコ秒レーザーが必要になる可能性があります。 初回はショット打ちで安価にトライアルできます。 |
外用 | リバースセラム 準備段階から塗り始めます。 |
美顔施術 | エレクトロポレーション ベースの色素を整えます。 アルブチンの導入がお勧めです。 |
食事 | 炭水化物を減らし、タンパク質・オメガ3オイル・ビタミン・ミネラルを増やしてください。 愛媛大学皮膚科の研究論文に、頸動脈の動脈硬化と顔の色素斑が相関関係があったという報告があります。 |
内服 | 亜鉛とビタミンCをお勧めします。 |
表皮内でメラニン色素が多量に作られた状態。女性ホルモンの変動が関係しているようですが、化粧落としの時にこする動作が慢性炎症を引き起こすことが原因との意見もあります。
レーザートーニングは賛否両論ありますが、船橋ゆーかりクリニックはレーザートーニングには反対の立場で実施しておりません。悪化してしまう場合があるからです。




実際の写真とアンテラ3Dのメラニン画像 口唇も濃くなることが特徴です。
治療
内服 | 亜鉛サプリメント 1カプセル3回内服⇒2カプセル2回内服へ 院内処方、90錠2,089円(税込) ヘリオケア 肝斑に効果が認められたと論文報告が出ました。 |
---|---|
外用 | リバースセラム 1日2回塗布、11,000円 |
注射 | トラネキサム酸 麻酔クリーム塗布30分したら皮内に数回注射。 |
エレクトロポレーション | アルブチン |
フォトフェイシャル | 弱めに照射することで徐々に改善する場合があります。 |
ピコ秒レーザー | トーニング照射は行っておりません。 |
リスク・副反応&対応・対策 | 非常にまれですが、トラネキサム酸が炎症を惹起して、肝斑が濃くなる方がいらっしゃいます。100名中、1,2名の頻度です。 |
生まれつき、真皮深層にメラノサイトが存在し、20歳前後からメラニン色素を作りはじめる。両頬に4,5ヶ所小さな色素斑として出現することが多い。生まれつきではなく、20歳頃から出てくるということで、後天性の意味で、ADMと呼ばれていたが、最近は顔面に出るという意味のFDMとか、左右対称性に出るという意味のSDMという略称で呼ばれています。
メラニン色素が真皮中層から深層に分布しているため、ピコ秒レーザーの適応がある。必ず、1回の照射では脱落しない。3回照射すると、徐々に薄くなってくる。時に炎症後色素沈着で、濃くなることをよく了解していたがく必要があります。


実際の写真とアンテラ3Dのメラニン画像 色素の分布が深いので、アンテラ3Dでははっきり映りません。
治療
ピコ秒レーザー | アレキサンドライト755nmで500ピコ秒光ります。 Qスイッチレーザーの100分の1の速さです。 衝撃波でメラニンが粉々になります。 熱の発生が少ないので、ぶり返しが少ないと予想していましたが、ぶり返す方もいらっしゃいます。 Qスイッチレーザーのようなぶり返しは必ず起こることはなくなりましたが、ぶり返す方もいらっしゃいます。 浅い分布だと、ぶり返しがなく、1回で薄くなる場合ありますが、 深い分布だと、3-6ヶ月毎に3回照射を行わないと、薄くならない場合があります。 |
---|
そばかすや炎症後色素沈着、日光性色素斑、おまけに肝斑まで混じっている難しいタイプ
表層のメラニンから薄くなるように治療法を選択します。できるだけ、炎症が起こりにくい治療法から開始することが必要です。表層のメラニンが薄くなったら、深層のメラニンをターゲットにした治療に移ります。
治療 各種治療のコンビネーションになります。
内服 | 亜鉛 ビタミンC トラネキサム酸内服は中止しております。 |
---|---|
外用 | リバースセラム エンビロン化粧品 |
点滴 | ビタミンC グルタチオン |
エレクトロポレーション | アルブチン導入 |
光治療 | 光治療 |
レーザー | ピコ秒レーザー |