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水虫・白癬・癜風

たむし、いんきん、しらくも — 皮膚真菌症(白癬)の総称。症状・部位により呼び名が異なります。

水虫・白癬の症状

◎足水虫(白癬)は悪化すると、皮が剥け、そこから細菌が侵入して赤く腫れて悪化します。
水虫の治療は、赤くなる前にお早めに。

◎癜風は、胸部に多発する丸い赤みで、擦ると垢のような皮膚が少量剥がれるのが特徴です。
汗が多く、マットや畳などに擦る動作が多いスポーツをなさっている方で多発する傾向があります。

足白癬+細菌感染

細菌感染を伴う白癬では、皮膚が赤く腫れたり、膿が出ることがあります。
早めの受診と抗真菌+抗菌治療が必要です。

細菌感染を伴う白癬

細菌感染を伴う白癬1

細菌感染を伴う白癬

細菌感染を伴う白癬2

細菌感染を伴う白癬

細菌感染を伴う白癬3

細菌感染を伴う白癬

細菌感染を伴う白癬4

癜風(でんぷう)

胸や背中などに多発する丸い赤みで、擦ると垢のような皮膚が少量剥がれるのが特徴です。
原因は「マラセチア菌(癜風菌)」という常在菌で、汗や皮脂が多いと繁殖しやすくなります。

癜風

癜風の症例1

マラセチア菌(癜風菌)

マラセチア菌画像1

癜風

癜風の症例2

マラセチア菌(癜風菌)

マラセチア菌画像2

白癬の名称と原因


真菌に感染した部位によって、一般的な呼び方が異なります。
一般的に、足白癬を「水虫」爪白癬を「爪水虫」からだの白癬を「田虫(たむし)」陰部の白癬を「陰金(いんきん)」頭の白癬を「白雲(しらくも)」と呼びます。

水虫

昔、農家で田んぼでの農作業中に足が痒くなり、水疱ができてつぶれたりしたため、昆虫とは関係ないにもかかわらず「水虫」と呼ばれるようになったと考えられています。

癜風(でんぷう)

からだに出る癜風(でんぷう)は、白癬の原因となる糸状菌とは異なるマラセチア菌による感染です。
そのため、「白癬」とは区別して呼ばれます。

真菌が原因


細菌や真菌は、からだの皮膚や消化管粘膜表面に常在菌として存在しています。
皮膚では、何らかの原因で表層に傷がつくと、そこから真菌が角質層に侵入し、巣食ってしまうことがあります。

表皮は真皮と異なり血管がないため、免疫細胞が直接真菌を攻撃できません
そのため、表皮角化細胞や皮脂腺細胞から分泌される抗菌ペプチドが防御の役割を果たしていますが、何らかの原因でこれがうまく働かなくなると、真菌が増殖してしまうと考えられます。

顕微鏡検査


浮いてきた皮膚や爪の一部を採取し、苛性カリ(ズーム液)で溶かして顕微鏡で観察します。
真菌が角質層内で増殖しているかどうかを確認し、糸状菌癜風菌などの検出を行います。

真菌の種類


糸状菌(皮膚糸状菌)

糸状菌(顕微鏡像)

糸状菌 顕微鏡画像1

糸状菌(顕微鏡像)

糸状菌 顕微鏡画像2

マラセチア(癜風菌)

マラセチア(顕微鏡像)

マラセチア 顕微鏡画像1

マラセチア(顕微鏡像)

マラセチア 顕微鏡画像2

日常生活習慣の見直し


感染予防のためにできること

① 足をよく洗う

ジムや温泉など公共施設を利用したあとは、帰宅したらすぐお風呂で手や足、お尻などを水道水で洗い流しましょう。糸状菌には感染力の強いものがあり、早めの洗浄が予防になります。

② 足蒸れ防止

足の指が蒸れないように、五本指ソックスを着用し、通気性のよい靴を選びましょう。雨の日は防水性のある靴に替えて、環境に合わせた対策を。

③ 共有禁止

トイレのスリッパやバスマット、爪切りは家族と共有しないようにしましょう。感染予防のために、マイスリッパ・マイ爪切りを用意することが大切です。

白癬の内服薬


皮膚の水虫・白癬では、通常、抗真菌剤の内服治療は行っていません。

外用薬の効果がない場合に、内服治療を検討します。
その際は、肝機能の定期的なチェックが必要になります。

ニキビ・真菌治療に使われる主な内服薬

ラミシール(テルビナフィン)

  • 化学名:テルビナフィン
  • 後発品:ラミテクトなど
  • 内服方法:1日1回、食後に服用
  • 服用期間:半年〜1年
  • 適応:外用薬が無効な場合に使用
  • 注意:肝機能障害の恐れあり。定期的な採血検査が必要。

抗生剤

  • 主な種類:セフェム系、マクロライド系など多数
  • 内服方法:1日2〜3回(薬の種類による)
  • 服用期間:2〜7日(腫れ・赤みの具合による)
  • 適応:赤く腫れている、またはジクジクしている場合

白癬(みずむし・たむし)の外用薬

☆ 入浴後、就寝前の夜1回塗布が基本です。
角質を柔らかくする尿素配合のクリームやローションを併用すると、薬の効果が高まります。

★ 抗真菌剤には多くの種類があります。ここでは代表的な薬剤を紹介します。

ルリコン(ルリコナゾール)

  • 会社:ポーラファルマ
  • 成分:ルリコナゾール(抗真菌剤)
  • 剤形:クリーム・軟膏・ローション
  • 塗布回数:1日1回

ペキロン(アモロルフィン)

  • 会社:ガルデルマ
  • 成分:アモロルフィン(抗真菌剤)
  • 剤形:クリーム
  • 塗布回数:1日1回

アクアチム(ナジフロキサシン)

  • 種類:抗生剤
  • 適応:赤み・痛みが強く、二次感染がある場合
  • 剤形:軟膏・クリーム
  • 塗布回数:1日2回

角質溶解製剤

  • 代表製品:ウレパールローション、ケラチナミンクリーム
  • 作用:角質を柔らかくし、薬剤の浸透性を改善
  • 塗布回数:1日2回

お礼

最後までお読みくださり、ありがとうございました。何かご不明な点がございましたら、無料メール相談↗からお気軽にご相談ください。

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