水虫・白癬・癜風
たむし, いんきん, しらくも
水虫・白癬の症状
◎足水虫(白癬)は悪化すると、皮が剥け、そこから細菌が侵入して、赤く腫れて悪化します。水虫の治療は、赤くなる前にお早めに。
◎癜風は、胸部に多発する丸い赤みで、擦ると、垢のような皮膚が少量剥がれるのが特徴です。汗が多く、マットや畳などに擦る動作が多いスポーツをなさっている方で多発する傾向があります。
足白癬+細菌感染
癜風(でんぷう)
白癬の名称と原因
白癬の俗称
真菌に感染した部位によって一般的なネーミングが異なります。
一般的に足白癬を水虫、爪白癬を爪水虫、からだの白癬を田虫(たむし)、陰部の白癬を陰金(いんきん)、頭の白癬を白雲(しらくも)と呼ばれます。
水虫
昔、農家で田んぼでの農作業中に足が痒くなり、水疱ができて、つぶれたりしたため、昆虫とは関係ないにもかかわらず、水虫と呼ばれるようになったと考えられる。
癜風
からだに出る癜風(でんぷう)は、白癬の原因となる真菌(糸状菌)と種類が異なる真菌(マラセチア)によるため、呼び方が異なります。
真菌が原因
細菌や真菌は、からだの皮膚や消化管粘膜表面に常在菌として付着していますが、皮膚では何らかの原因で表層に傷がついて、そこから真菌が角質層に侵入していまうと、巣食ってしまうのです。
表皮は真皮と異なり、血管がないので、免疫細胞が真菌を直接攻撃することができません。そこで、抗菌ペプチドが表皮角化細胞や皮脂腺細胞などから分泌されているのですが、何らかの原因で抗菌ペプチドが働かなくなっていることが疑われます。
顕微鏡検査
浮いてきた皮膚や爪の一部を採取して、苛性カリ(ズーム液)で溶かし、顕微鏡で拡大して、真菌が増殖しているかどうか、チェックしています。真菌には多くの種類がありますが、とくに糸状菌や癜風菌が検出されることが多いです。
日常生活習慣の見直し
感染予防
1.足をよく洗う
ジムや温泉など公共施設を利用したあとは、帰宅したら、まず、お風呂で手や足、お尻などをすぐ水道水で洗い流しておきましょう。糸状菌には感染力が強い菌がいると考えられます。
2.足蒸れ防止
足の指が蒸れないように、五本指のソックスを履いたり、靴は通気性のよい穴が空いたものを選びましょう。(雨の日は穴が空いていない靴を履いてください。)
3.共有禁止
トイレのスリッパやバスマット、爪切りをご家族と共有することは止めましょう。マイスリッパ、マイ爪切りを用意しましょう。
白癬の内服薬
皮膚の水虫・白癬では、通常、抗真菌剤の内服治療は行っていません。外用薬の効果がない場合は、内服治療になります。肝機能の定期的なチェックが必要になります。
ラミシール
化学名 | テルビナフィン |
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後発 | ラミテクトなど |
内服 | 1日1回食後 |
期間 | 半年から1年 |
適応 | 外用薬が無効の場合 |
注意 | 肝機能障害 定期的な採血検査 |
抗生剤
種類 | セフェム系 マクロライド系 など多数 |
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内服 | 1日2回から3回 薬の種類による |
期間 | 2,3日から1週間 腫れや赤みの具合による |
適応 | 赤く腫れている場合 ジクジクしている場合 細菌感染 |
白癬の外用薬
☆入浴後、就寝前に夜1回の塗布ですが、角質を柔らかくする尿素のクリームやローションを併用した方が効果が上がります。
★抗真菌剤には多数の種類があります。代表的な薬剤を提示しています。
ルリコン
会社 | ポーラファルマ |
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抗真菌剤 | ルリコナゾール |
剤形 いろいろ | クリーム 軟膏 ローション |
塗布回数 | 1日1回 |
ペキロン
会社 | ガルデルマ |
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抗真菌剤 | アモロルフィン |
剤形 | クリーム |
塗布回数 | 1日1回 |
アクアチム
抗生剤 | ナジフロキサシン |
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適応 | 赤みや痛みが強く、二次感染があるとき |
剤形 | 軟膏 クリーム |
塗布 | 1日2回 |
角質溶解
製剤 | ウレパールローション ケラチナミンクリーム |
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作用 | 角質を柔らかくして、薬剤浸透性の改善 |
塗布 | 1日2回 |