爪水虫・爪白癬
爪白癬(爪水虫)は自然には治りにくいため、早めの治療が大切です。
現在は外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)の2つの治療選択肢があります。
治療の選択肢
- 外用薬:副作用が少なく、現在は第一選択。爪専用の塗り薬が2種類あります。
- 内服薬:外用薬が効かない場合に使用。効果は高いが、肝機能検査が必要な場合あり。
爪白癬(爪水虫)治療アドバイス
あきらめなければ、ひどい爪水虫でも治ると確信しています。
しかし、治療には「爪が伸びるスピード」が深く関係しています。
爪白癬は、新しく健康な爪が前に伸びることで治っていく疾患です。
つまり、爪が伸びないと治りません。
爪が伸びるために必要な栄養素
- アミノ酸(タンパク質)
- ビタミンB群(特にB2・B6)
- 亜鉛
- ビタミンA
爪も髪の毛も、これらの栄養素が不足すると伸びが遅くなります。
糖質・アルコールが治療を遅らせる理由
糖質やアルコールを肝臓で代謝する際には、 ビタミンB群と亜鉛が大量に消費されます。
栄養素が奪われると、爪の再生スピードが落ち、治療期間が延びてしまいます。
改善のポイントまとめ
- 糖質を控える
- アルコールを控える
- タンパク質をしっかり摂る
- ビタミンB群、ビタミンA、亜鉛を補給する
これらを意識すると、爪が伸びるスピードが上がり、 外用薬・内服薬の効果が最大限発揮されます。
爪白癬治療のポイント
薬の選択と一般的な経過
外用は2種類から選択
● 最初は高濃度10%のクレナフィン爪外用液から開始します。
● 皮膚がかぶれたり、効果が少ない場合は、感受性が異なる5%ルコナック爪外用液へ変更します。
どちらも刷毛付きで、爪に塗りやすい仕様になっています。
内服も2種類から選択
● 罹患した爪が広範囲、または爪の肥厚が強い場合は、内服薬ネイリンから開始します。
● 内服期間は3ヶ月限定で、その後は半年~1年の経過観察になります。
腹部の安全のため、肝機能の定期的なチェックが必要です。
● 治癒が乏しい場合は、外用薬の継続や内服薬ラミシールへ切り替える場合があります。
副反応
外用薬
- 皮膚のかぶれ
- 効果がゆっくりで、内服より弱い
内服薬
- 肝機能障害
- 外用より効果は高いが、100%治るわけではない
効果を左右する要因
- 爪の厚み
- 爪の伸びるスピードと方向
- 栄養状態
- 動脈硬化などの血流の問題
爪白癬治療経験(症例5)
経過
数ヶ月~1年かけて、ゆっくり改善しました。
費用
保険診療
問題点
効果には個人差があり、時間がかかります。100%の治癒率ではありません。
経過写真
爪白癬治療経験(症例4)
経過
数年かけて、ゆっくり改善しました。
費用
保険診療
問題点
効果には個人差があり、時間がかかります。100%の治癒率ではありません。
経過写真
治療開始前
治療1年後
治療2年後
治療3年後
治療4年後
治療5年後
爪白癬治療経験(症例3)
経過
数年かけて、ゆっくり改善しました。
費用
保険診療
問題点
効果には個人差があり、時間がかかります。100%治癒率ではありません。
経過写真
治療開始前
治療1年後
治療2年後
治療3年後
治療4年後
治療5年後
爪白癬治療経験(症例2)
概要
珍しい母指(手)の爪白癬。
経過
数ヶ月~1年かけて、ゆっくり改善しました。
費用
保険診療
問題点
効果には個人差があり、時間がかかります。100%治癒率ではありません。
経過写真
治療開始前の正面
治療開始前の側面
治療5年半後正面
治療5年半後側面
爪白癬治療経験(症例1)
経過
数ヶ月かけて、ゆっくり改善しました。
費用
保険診療
問題点
効果には個人差があり、時間がかかります。100%治癒率ではありません。
経過写真
治療開始前
治療2ヶ月後
治療4ヶ月後
治療5ヶ月後
爪白癬の原因
真菌(カビ)
真菌(カビ)が爪の中に入り込み、ゆっくりと増えることで起こります。
皮膚では常在菌として存在していますが、皮膚に小さな傷ができたところから角質層に侵入し、繁殖します。
皮膚の水虫が長引くと、爪床へも広がり、白く濁り、分厚くなってきます。
顕微鏡検査
厚く白濁した爪を採取し、苛性カリで溶かして顕微鏡で拡大します。
糸状菌が存在するかどうかを直接確認する、基本的な診断方法です。
爪白癬の抗原検査 New
デルマクイック爪白癬という抗原検査キットによる迅速検査です。
顕微鏡で菌が検出されない場合にも追加できます。
診断精度が向上し、治療選択がより確実になります。
爪白癬の肉眼所見と顕微鏡像
爪白癬(肉眼所見)
顕微鏡像(糸状菌)
爪白癬(肉眼所見)
顕微鏡像(糸状菌)
爪白癬(肉眼所見)
顕微鏡像(糸状菌)
爪白癬の治療法
日常生活習慣の見直し(感染予防)
1.足をよく洗う
ジムや温泉など公共施設を利用したあとは、帰宅後すぐに足・手・お尻などを水道水で洗い流しましょう。
糸状菌には感染力が強い種類があるため、早めの洗浄が予防になります。
2.足蒸れ防止
足指が蒸れないよう、五本指ソックスを着用したり、通気性のよい靴を選びましょう。
(雨の日は穴の空いていない靴を選んでください。)
3.共有禁止
トイレのスリッパ、バスマット、爪切りは家族と共有しないようにしましょう。
マイスリッパ・マイ爪切りの利用が安心です。
爪白癬の内服薬
爪白癬の治療は近年大きく進歩しています。
以前は、抗真菌剤の内服薬が中心でしたが、現在は 爪白癬専用の外用薬が登場し、治療選択が広がりました。
内服薬は効果が高い一方、肝機能の定期検査が必要となるため、現在は 第一選択ではありません。
外用薬を2種類使用しても改善が乏しい場合に、内服治療をお勧めすることがあります。
治療法が変化した理由
外用薬の進化により、爪の内部まで薬剤が浸透しやすくなりました。
その結果、以前より外用治療の成功率が上がっています。
内服薬を検討するケース
・外用薬を2種類使っても改善が乏しい
・爪全体の変形が強く、外用薬が届きにくい
・治療期間を短縮したい場合(要医師判断)
爪白癬の内服薬と補助治療
ネイリン(ホスラブコナゾール)
内服:1日1回(いつでも可)
期間:12週間(3ヶ月)服用し中止
1年後の完全治癒率:59.4%
特徴:
・約20年ぶりに発売された新しい内服治療薬
・食事時間に関係なく服用可能
・併用禁忌薬が少ない
適応:爪白癬(外用薬が無効な場合)
注意:肝機能障害
新しい爪白癬内服薬で、3ヶ月飲み切りタイプ。
従来より飲みやすく、副作用や相互作用の面でも改良されています。
ラミシール(テルビナフィン)
内服:1日1回 食後
期間:24週(約6ヶ月)継続可能
有効率:83.3%
特徴:
・後発品ありで比較的安価
・併用禁忌薬が少ない
適応:爪白癬(外用薬が無効な場合)
注意:肝機能障害
古くから使われている標準的な内服薬。
効果は高いものの、治療期間は長めです。
抗生剤(セフェム系・マクロライド系 ほか)
水虫で皮膚が剥けた部分から細菌が侵入すると、赤み・腫れが強くなることがあります。
その場合はまず抗生剤の内服治療が必要となります。
ビタミンB(補助サプリメント)
処方不可:食事が取れている方は、ビタミンB製剤は処方できなくなりました。
当院推奨:NB-X(60カプセル 3,564円/MSS社)
適応:爪の伸長が遅い方
理由:
・糖質の過剰摂取により肝臓で糖代謝が活発になると、ビタミンBが消費されるため
・毎日の食生活で「糖質制限+タンパク質・ビタミン・ミネラル」を増やすことが重要
爪白癬の外用薬
☆就眠前・夜1回の塗布がおすすめです。
なるべく入浴して爪を柔らかくしてから塗りましょう。
爪以外の皮膚に薬が付いた場合は、放置せずティッシュで拭き取りましょう。
放置するとかぶれることがあります。
★治療期間は爪の伸びるスピードに関係します。
通常は半年〜1年、爪の伸びが遅い方は1年以上かかる場合があります。
爪白癬 外用薬詳細
クレナフィン
会社:科研製薬 動画説明リンク
成分:エフィナコナゾール
剤形:液体
適応:爪白癬のみ
回数:1日1回塗布(先端が刷毛で塗りやすい)
注意:皮膚への付着を繰り返すと、1~2ヶ月後にかぶれることがあります。爪だけに塗布し、周囲に付着したらティッシュで拭き取ってください。
副作用:接触皮膚炎(開始2~3ヶ月後に周囲の皮膚が赤く腫れ、じくじくする場合あり)
ルコナック
会社:ポーラファルマ・佐藤製薬 使い方説明リンク
成分:ルリコナゾール
剤形:液体
適応:爪白癬のみ(当院ではクレナフィンが効かない場合)
回数:1日1回塗布(先端が刷毛で塗りやすくなった)
副作用:爪変色(白・黄・茶・黒)、接触皮膚炎、紅斑、水疱
※白色はアルコール、茶色は薬効成分に関連
爪白癬 外用薬詳細
クレナフィン
会社:科研製薬
動画説明リンク成分:エフィナコナゾール
剤形:液体
適応:爪白癬のみ
回数:1日1回塗布(先端が刷毛で塗りやすい)
注意:皮膚への付着を繰り返すと、1~2ヶ月後にかぶれることがあります。爪だけに塗布し、周囲に付着したらティッシュで拭き取ってください。
副作用:接触皮膚炎(開始2~3ヶ月後に周囲の皮膚が赤く腫れ、じくじくする場合あり)
ルコナック
会社:ポーラファルマ・佐藤製薬
使い方説明リンク成分:ルリコナゾール
剤形:液体
適応:爪白癬のみ(当院ではクレナフィンが効かない場合)
回数:1日1回塗布(先端が刷毛で塗りやすくなった)
副作用:爪変色(白・黄・茶・黒)、接触皮膚炎、紅斑、水疱
※白色はアルコール、茶色は薬効成分に関連
皮膚に塗る薬
足白癬や細菌感染を合併している場合、同時に使用します。
皮膚に塗る薬(足白癬・細菌感染など)
ルリコン
会社:ポーラファルマ
成分:ルリコナゾール(抗真菌剤)
剤形:クリーム/軟膏/ローション
塗布回数:1日1回
ペキロン
会社:ガルデルマ
成分:アモロルフィン(抗真菌剤)
剤形:クリーム
塗布回数:1日1回
アクアチム
分類:抗生剤
成分:ナジフロキサシン
適応:赤みや痛みが強く、二次感染が疑われるとき
剤形:軟膏/クリーム
塗布回数:1日2回
角質溶解製剤
製剤:ウレパールローション/ケラチナミンクリーム
作用:角質を柔らかくし、外用薬の浸透性を改善
塗布回数:1日2回