切り傷・挫創・挫滅創
形成外科は傷をきれいに治すスペシャリスト
受傷後1,2日経っていても対応します.
挫滅創の治療経験
挫滅創治療症例2
女性 下腿部挫滅創
バスのステップで転倒して、下腿に挫滅創を受傷。見た目は小さい傷でしたが、下腿骨に達する深い汚染創でした。局所麻酔後、挫滅した皮膚と皮下組織、筋肉のデブリードマン(汚染した組織を切除すること)を行いました。下腿は皮膚に緊張が強い部位ですので、半折したアトムチューブ(滅菌済み)を周囲の健常皮膚に固定して、ゆっくりと創部を寄せてから、真皮縫合で創部を閉鎖しました。
※初期治療で創縁の切り直しを行うことは、傷をきれいに治すポイントです。デブリードマンを行えば、縫合しても、感染することは経験していません。
挫滅創治療症例1
小児 下顎部挫滅創
皮膚と筋肉の挫滅がひどかったため、局所麻酔後、挫滅した皮膚と筋肉のデブリードマン(汚染した組織を切除すること)を行い、真皮縫合で創部を閉鎖した。
※初期治療で創縁の切り直しを行うことは、傷をきれいに治すポイントです。デブリードマンを行えば、縫合しても、感染することは経験していません。
挫滅創治療のポイント
切り傷
★鋭利なきれいな刃物でスパッと切れていれば、そのまま縫合してよいですが、そのような条件で切り傷が生じることは稀です。多くは、皮膚が机や石の角など何かにあたって、押し潰されて、ギザギザ状態で切れてしまうケースがほとんどです。
★押し潰された組織は、毛細血管にダメージがあるため、血流が悪化し、治りが悪くなるわけです。したがって、切り傷の創縁は、メスで新たに切り取って、フレッシュにしてから、縫合した方が治りが早く、きれいになります。
★ところが、救急外来で、創縁を切り取ってから、縫合処置を実施できるドクターは数少ないのが現状です。形成外科専門医でも、デブリードマンも行わないで、いきなり縫合しているので、啓蒙しています。