治療のポイント
切り傷
★鋭利なきれいな刃物でスパッと切れていれば、そのまま縫合してよいですが、そのような条件で切り傷が生じることは稀です。多くは、皮膚が机や石の角など何かにあたって、押し潰されて、ギザギザ状態で切れてしまうケースがほとんどです。
★押し潰された組織は、毛細血管にダメージがあるため、血流が悪化し、治りが悪くなるわけです。したがって、切り傷の創縁は、メスで新たに切り取って、フレッシュにしてから、縫合した方が治りが早く、きれいになります。
★ところが、救急外来で、創縁を切り取ってから、縫合処置を実施できるドクターは数少ないのが現状です。形成外科専門医でも、デブリードマンも行わないで、いきなり縫合しているので、啓蒙しています。