ケロイド・肥厚性瘢痕
盛り上がる赤い傷跡の治療
治療の目標
1.赤みやかゆみを軽減すること
2.盛り上がりを平らにすること
※ケロイドや肥厚性瘢痕を消すことはできません。
ケロイド・肥厚性瘢痕
盛り上がる赤い傷跡の治療
治療の目標
- 赤みやかゆみを軽減すること
- 盛り上がりをできるだけ平らにすること
しかし、適切な治療により 症状の軽減や外見の改善は十分可能です。
ケロイドの治療経験
ケロイドの治療経験
ケロイド治療症例①
肘部ケロイド
ケナコルト局所注射療法のみで治療
保険診療 1回 約1000円程度
月1〜2回の通院治療が必要です。
改善まで 半年〜1年以上かかることがあります。
- 経過はさまざまで、効果には個人差が大きい
- 治療を中止すると再発しやすい
ケロイド治療症例①(経過)
ケロイド治療症例②
下腹部の術後瘢痕に、 赤みが強い肥厚性瘢痕・赤みが引いた肥厚性瘢痕・範囲を超えて盛り上がったケロイドが混在していました。
短時間の手術を希望されたため、まず 赤みの強い肥厚性瘢痕を切除し、その後 へそ近くのケロイド部を切除しました。
術後に一部再発を認めましたが、 ケナコルト局注でコントロールしています。
ホームケアとして ドレニゾンテープ貼付を継続しています。
下腹部ケロイド
2回に分けた切除縫合手術+術後ケナコルト注射
保険診療
月1〜2回の通院治療が必要です。
改善まで 半年〜1年以上かかることがあります。
- 経過はさまざまで、効果には個人差が大きい
- 治療を中止すると再発しやすい
ケロイド治療症例②(経過)
ケロイドと肥厚性瘢痕の違い
ケロイド
体質の影響が強く、健常皮膚へ広がりながら徐々に拡大します。
発生部位は胸部・肩周囲など上半身に多いですが、
全身どこにでも発生する可能性があります。
肥厚性瘢痕
傷の治癒に時間がかかった場合に生じやすく、健常皮膚へは広がりません。
盛り上がりは傷の範囲内にとどまります。
- よく動く部位:口唇・肩・膝・肘
- 皮膚に緊張がかかる部位:胸部・肩・肘・股関節部・膝
実際の診療では 経過・部位・拡大傾向・症状を総合的に判断して診断します。
ケロイド・肥厚性瘢痕の治療
ドレニゾンテープ
⚠️ 残念ながら、販売中止となりました。
エクラープラスター
会社
久光製薬
成分
デプロドンプロピオン酸エステル
利点
痛くない。
自己管理できる。
痒みも止まる。
ドレニゾンテープより強力
問題点
細かく切って貼るのが面倒
1日1回張り替えるのが面倒
大きく貼ると、周囲の健常皮膚が凹んでくる。
ケロイド・肥厚性瘢痕のごく表層にしか効果がない。
ケナコルト-A注射
作用
局所作用が強いステロイドをケロイド表層に注入する方法。
⚠️ 現在、出荷制限がかかっています。使用できなくなる可能性があります。
作用
血管収縮作用があるエピネフリン(アドレナリン)入り麻酔剤を混合して、痛みを取り、局所に留まる時間を伸ばす工夫をしています。
利点
2週間に1度の処置。手間入らず。
深い部分まで効果がある。
痒みも止まる。
問題点
痛みがあります。1箇所だけでなく、何箇所も刺します。
皮下脂肪が萎縮して、少し凹んでくる可能性が大きいです。
定期的な通院が必要。
スポンジ圧迫
医療用のレストンスポンジをテープや包帯で抑えて、ケロイドや肥厚性瘢痕を圧力で平坦化させる方法。
⚠️ 時間が非常にかかること、固定するテープでかぶれやすくなること、ご家族の負担が大きくなることから、当院では行っていません。
シリコンシート
医療用シリコンジェルシートです。
商品名
シカケア
会社
スミス・アンド・ネフュー
作用
皮膚保護作用
帝王切開術後早期使用による肥厚性瘢痕の予防効果
帯状疱疹後神経痛(アロディニア)軽減効果
方法
皮膚に順応させるために、最初の2日間は4時間、次の2日間は8時間装着し、それ以降は、1日2時間ずつ貼る時間を増やしていきます。
1日に12時間以上、可能な限り24時間使用することをおすすめします。
利点
小さい範囲なら、カットして、貼付できる
洗って、再利用できる。
問題点
やや高価
徐々に粘着力落ちる
電子線照射
※写真は 名古屋第二赤十字病院のサイト より引用
電子線によって線維芽細胞の増殖を抑制します。
方法
切除手術後から数日間照射されます。
総合病院で入院して、形成外科と放射線科がタイアップして行われている治療法です。詳細は担当医の説明をお聞きください。
施設
⚠️ 当院では行っていません。
船橋近郊で電子線照射療法をご希望の方は
日本医科大学形成外科↗
日本医科大学千葉北総病院形成外科↗ をご紹介しています。