化膿した粉瘤
粉瘤が化膿した場合は、 できるだけ早く切開して膿を出す処置 が必要です。
特に 背中など皮膚が厚い部位 では、 抗生剤の内服だけでは改善しません。
※当院では救急対応を行っています。 ご来院前に必ずお電話でご連絡ください。 処置時間確保のため 予約料3,000円 が必要です。
化膿した粉瘤の治療経験
治療例1
背部に 赤く盛り上がった化膿性粉瘤 を認めました。
処置方法
- 局所麻酔は赤みの中心部の皮内にのみ実施
- #11メスで丸くくり抜き排膿
- 生理食塩水を用いたポンピング洗浄を施行
- 内容物が排出されやすくなり治癒が早まります
経過
傷跡は 小さく丸く目立ちません。
くり抜き排膿+シリンジ洗浄は 痛みが少なく傷跡も小さい治療法としておすすめしています。
▶ 学会発表はこちら くり抜き排膿+シリンジ洗浄の詳細
初診時発赤
エコー検査
局所麻酔後
くり抜いた直後
排膿処置〜術後経過
排膿中
シリンジ洗浄中
処置直後
処置後2週間
粉瘤が化膿する原因と鑑別
粉瘤の原因
粉瘤が大きくなると毛穴が開き、 細菌が侵入しやすい状態 になります。
内部は空気が少ない嫌気的環境であり、 嫌気性菌が増殖 することで独特の臭気が生じます。
炎症が進行すると 膿が貯留し、 袋状被膜が融解することがあります。
鑑別疾患
慢性膿皮症
化膿病変が多発する場合は 慢性的な炎症状態 の可能性があります。
特に殿部・腋窩に生じやすく、 重症例では点滴抗生剤治療や 植皮手術 が必要となることがあります。
根治治療をご希望の場合は総合病院をご紹介しています。
顔面の多発にきび(痤瘡)
顔では 化膿したにきびが多発 することがあります。
生活指導(糖質制限・蛋白質摂取・オメガ3脂肪酸)や 抗生剤・トラネキサム酸・ビタミンC・漢方薬などで 炎症を抑えていきます。
重症例では光治療・レーザー(自由診療)も可能です。
化膿した粉瘤の治療法
治療目標
治療の目標はしこり(袋)を無理に除去することではなく、 すみやかに排膿して赤みや痛みの原因となっている炎症状態から脱出することです。
治療法
赤く腫れて化膿した粉瘤では、痛みを軽減するために表面に少量の局所麻酔を行い、 毛穴を含めて直径3〜5mm程度の皮膚を丸くくりぬき、内部の膿を外へ排出します。
従来法
以前は十字切開を行い内容物や袋を除去していましたが、 排液が多くガーゼ交換の負担や傷あとが目立つ問題がありました。
現在の方法
現在は中央を円形にくりぬき、シリンジによるポンピング洗浄を行うことで、 炎症が速やかに軽快し、傷あとも目立ちにくくなる傾向があります。
経過
炎症が初期であれば排膿後に袋を除去できることがあります。 炎症が長期間続いた場合は袋が融解してしまい、完全摘出が困難になることがあります。
予後
炎症が治まった後も、数ヶ月〜数年後に再発する可能性があります。 これは皮下に表皮成分が残存するためです。 一般的に中心の毛穴を除去できれば再発率は低下すると考えられています。
化膿した粉瘤の合併症
痛み
術後1〜2時間ほどで麻酔の効果が切れてきますが、通常は強い痛みになることは多くありません。 ただし個人差があるため、必要に応じて痛み止めを処方する場合があります。
赤みや滲出液が長引く
内部に内容物が残っている場合、赤みや滲出液が長期間続くことがあります。 その際は再度洗浄処置を行うことで改善が期待できます。
しこりの再発
粉瘤の袋が皮下に残っている場合、1〜3ヶ月ほどでしこりが再び大きくなることがあります。 炎症が落ち着いた状態であれば、通常の摘出手術を予定します。
最後までお読みくださり, ありがとうございます。
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