耳瘻管の摘出治療
耳の前に小さな穴があり、繰り返し腫れる・痛む・膿が出る・白い粕が出る――そのような症状は耳瘻孔(耳瘻管)の可能性があります。当院では形成外科医が診察を行い、必要に応じて日帰りで、耳瘻管摘出手術を行っています。
耳瘻孔とは?
耳瘻孔(じろうこう)は、耳の付け根の前あたりにみられる小さな穴のことで、 生まれつき存在することが多い病変です。保険診療では「耳瘻管」と呼ばれます。
普段は症状がなくても、皮脂や角質がたまったり、細菌感染を起こしたりすると、 赤く腫れる、痛む、膿が出る、しこりのようになる、といった症状が出ることがあります。
耳の前方に小さな開口部がみられます。片側だけのことも、両側にあることもあります。
腫れ、痛み、膿、繰り返す炎症、触ると硬いしこり感などです。
炎症を繰り返す場合は、原因となる瘻管を含めて手術で摘出することがあります。
こんなお悩みはありませんか?
- 耳の前に小さな穴があり、ときどき分泌物が出る
- 何度も赤く腫れて、抗菌薬や切開排膿を繰り返している
- 耳の前にしこりのような硬さが残っている
- においや膿が気になっている
- 根本的に治したいので、手術を検討したい
繰り返す炎症がある場合は、落ち着いた時期に手術を検討することがあります。
強い炎症がある時期は、まず感染を落ち着かせてから手術の時期を相談します。
耳瘻孔摘出手術について
手術の目的
目に見える小さな穴だけでなく、その奥に続く瘻管全体をできるだけ丁寧に摘出し、 炎症の再発を防ぐことを目指します。
麻酔
多くは局所麻酔で行います。年齢や炎症の程度、範囲によっては対応を個別にご相談します。
傷あとについて
できるだけ自然なしわや輪郭に沿ってデザインし、目立ちにくい形を意識して縫合します。 ただし、炎症を繰り返していた症例では、癒着のために切除範囲が広がることがあります。
再発について
耳瘻管は分岐していることもあり、炎症歴が長いほど周囲との癒着が強くなるため、 再発の可能性がゼロになるわけではありません。
大切なポイント
炎症を起こした「穴」だけでなく、原因となる瘻管を含めて摘出することが再発予防につながります。
当院での診療の流れ
- 診察
開口部の位置、腫れや感染の有無、これまでの経過を確認します。 - 炎症のコントロール
赤み・痛み・排膿が強い場合は、まず炎症を落ち着かせる治療を優先します。 - 手術のご説明
傷あと、再発、術後通院、病変の広がりなどについてご説明します。 - 手術
瘻管を周囲組織ごと丁寧に摘出し、必要に応じて形成外科的に縫合します。 - 術後フォロー
傷の状態を確認し、抜糸や経過観察を行います。
症例紹介
※掲載にあたっては個人が特定されないよう配慮しています。治療経過や仕上がりには個人差があります。
繰り返す腫れのある耳瘻孔
耳の前の小さな開口部から繰り返し炎症を起こしていた症例です。炎症が落ち着いた時期に耳瘻管摘出手術を行いました。最深部では付着している軟骨を含めて瘻孔組織とともに摘出しました。
- 感染が落ち着いてから手術時期を調整
- 瘻管の走行を確認しながら丁寧に摘出
- 形成外科的に縫合し、傷あとにも配慮
しこり感を伴う耳瘻孔
炎症をきっかけに周囲に硬さが残っていた症例です。瘻管と周囲の瘢痕化した組織、最深部で付着している軟骨を含めて摘出しました。
- 瘢痕や癒着のある症例では慎重な剥離が重要
- 分泌や再燃の原因となる部分を含めて切除
- 術後は傷の赤みをみながら経過観察
よくある質問
耳瘻孔は放っておいても大丈夫ですか?
症状がまったくなく、炎症歴もない場合は、すぐに手術が必要とは限りません。 ただし、腫れや排膿を繰り返す場合は、耳瘻管摘出手術を検討することがあります。
腫れているときに手術できますか?
強い炎症がある時期は、まず感染を落ち着かせる治療を優先することが一般的です。 炎症が強いままでは、組織の境界がわかりにくく、手術が難しくなることがあります。
耳瘻孔の手術は再発しますか?
再発をできるだけ防ぐために瘻管を丁寧に摘出しますが、耳瘻管が分岐していたり、 炎症による癒着が強かったりすると、再発の可能性が残ることがあります。
傷あとは目立ちますか?
できるだけ自然なラインに沿って切開・縫合しますが、炎症の程度や体質によって赤みや硬さがしばらく続くことがあります。 時間とともに落ち着いていくことが多いです。
子どもでも相談できますか?
可能です。年齢、炎症の頻度、症状の強さをみながら、経過観察がよいか、手術を検討するかを個別に判断します。
耳の前の小さな穴や、繰り返す腫れでお困りの方へ
耳瘻孔は、症状が軽いうちは様子を見ることもありますが、 繰り返す炎症や排膿がある場合は、摘出手術によって改善を目指せることがあります。
気になる症状がある方は、形成外科でご相談ください。
最後までお読みくださり, ありがとうございます。
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